イングリッド・バーグマンは、スウェーデン出身の女優としてハリウッド黄金期を代表する存在です。
その自然体の美しさと圧倒的な演技力で、多くの名作に出演し、映画史にその名を刻みました。
本記事では、バーグマンが出演したおすすめ映画を厳選してランキング形式でご紹介します。
名作『オリエント急行殺人事件』や『ガス燈』など、彼女の多彩な魅力が詰まった作品を中心に、あらすじやキャスト、見どころを詳しく解説。
バーグマンの映画を初めて観る方も、彼女の名作をもう一度楽しみたい方も、きっと新たな発見があるはずです。
映画の名シーンとともに、彼女の存在感をぜひお楽しみください。
本記事では「イングリッド・バーグマン」の出演映画について一覧で紹介していきます。
「イングリッド・バーグマン」の出演映画の映画情報、キャスト、あらすじ、見どころについて、詳しく知りたいと考えているのであれば、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
イングリッド・バーグマンとは?
彼女はその卓越した演技力と自然な美しさで知られ、ハリウッド黄金期を代表する女優の一人として広く認識されています。
バーグマンはストックホルムで生まれ、幼少期に両親を亡くし、叔父のもとで育てられました。
1932年、スウェーデン映画のエキストラとしてキャリアを開始し、1935年の『ムンクブローの伯爵』で本格的にデビューしました。
1936年の主演作『間奏曲』が注目を集め、ハリウッドのプロデューサー、デヴィッド・O・セルズニックの目に留まりました。
その結果、同作のハリウッドリメイク版『別離』(1939年)でアメリカ映画に初主演し、一躍スター女優となりました。
彼女の代表作には、『カサブランカ』(1942年)、『誰が為に鐘は鳴る』(1943年)、『ガス燈』(1944年)、『汚名』(1946年)などがあります。
特に『ガス燈』ではアカデミー主演女優賞を受賞し、その演技力が高く評価されました。
また、1956年の『追想』でも同賞を受賞し、1974年の『オリエント急行殺人事件』ではアカデミー助演女優賞を受賞しています。
これらの功績により、彼女はアカデミー賞を計3回受賞するという偉業を成し遂げました。
私生活では、バーグマンは3度の結婚を経験し、3人の子供をもうけました。
特に、イタリアの映画監督ロベルト・ロッセリーニとの結婚は大きな話題となり、彼との間に生まれた娘のイザベラ・ロッセリーニも後に著名な女優となりました。
1982年8月29日、バーグマンは67歳の誕生日に乳がんのためロンドンで亡くなりました。
その生涯を通じて、彼女は映画界に多大な影響を与え続け、その遺産は現在も多くの映画ファンや俳優たちに受け継がれています。
イングリッド・バーグマン出演のおすすめ映画ランキングTOP5
- 第1位 【1974年】オリエント急行殺人事件
- 第2位 【1978年】秋のソナタ
- 第3位 【1944年】ガス燈
- 第4位 【1946年】汚名
イングリッド・バーグマンが出演した映画の中でも特におすすめ作品は上記の通り。
ここからそれぞれの作品について、1つずつ詳しく解説していきます。
第1位:【1974年】オリエント急行殺人事件
●「オリエント急行殺人事件」の映画情報
日本語タイトル | オリエント急行殺人事件 |
---|---|
原題 | MurderontheOrientExpress |
上映年 | 1974年 |
配給映画会社 | パラマウント映画 |
監督 | シドニー・ルメット |
映画音楽 | リチャード・ロドニー・ベネット |
映画音楽のイメージ | クラシカルで重厚なオーケストレーションが特徴的で、ミステリアスな雰囲気を高めています。特にオリエント急行の豪華さと事件の緊張感を巧みに表現しています。 |
主要ロケ地 | フランス、トルコ、イギリス |
DVD販売の有無 | 有り |
動画配信の有無 | 有り |
「オリエント急行殺人事件」の映画情報について、上記の一覧表にまとめてみました。
●「オリエント急行殺人事件」のキャスト
役名 | 俳優 | 役のイメージ | イングリッド・バーグマンの役との関係 |
---|---|---|---|
エルキュール・ポアロ | アルバート・フィニー | 名探偵であり、冷静かつ鋭い洞察力を持つベルギー人の私立探偵。 | グレタ・オルソン(イングリッド・バーグマン)の証言を聞き出し、事件解決の手がかりを得る。 |
ハバード夫人 | ローレン・バコール | 社交的でおしゃべりなアメリカ人未亡人。 | グレタ・オルソンとは同じ列車の乗客であり、事件に関する重要な情報を持つ。 |
グレタ・オルソン | イングリッド・バーグマン | スウェーデン人の宣教師で、心優しく信仰心が厚い女性。 | 自身の過去と事件との関係を隠しつつも、ポアロに重要な手がかりを提供する。 |
「オリエント急行殺人事件」のキャストについて、上記の一覧表にまとめてみました。
これらのキャストが、「オリエント急行殺人事件」の中でさまざまな人間ドラマをなしています。
●「オリエント急行殺人事件」のあらすじは?
1930年代、名探偵エルキュール・ポアロは、トルコのイスタンブールからフランスのカレーへ向かう豪華列車「オリエント急行」に乗車します。
途中、列車が雪崩で立ち往生する中、アメリカ人富豪ラチェットが何者かに殺害される事件が発生。
ポアロは乗客たちから事情を聴取し、事件の真相を探りますが、やがて5年前に起きた誘拐事件との関連性が浮かび上がります。
●「オリエント急行殺人事件」の見どころは
豪華なキャスト陣による緊迫感あふれる演技と、列車内という閉鎖的な空間で展開される巧妙なストーリーが魅力です。
特に、イングリッド・バーグマンの繊細な演技は高く評価され、アカデミー助演女優賞を受賞しています。
第2位:【1956年】秋のソナタ
●「秋のソナタ」の映画情報
日本語タイトル | 秋のソナタ |
---|---|
原題 | H?stsonaten |
上映年 | 1978年 |
配給映画会社 | 東宝東和 |
監督 | イングマール・ベルイマン |
映画音楽 | フレデリック・ショパン、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル |
映画音楽のイメージ | クラシックの名曲が中心で、作品全体に深い感情と繊細さを与えています。特にショパンの「前奏曲第2番」は、登場人物の内面を象徴的に表現しています。 |
主要ロケ地 | ノルウェー北部の田舎町 |
DVD販売の有無 | あり |
動画配信の有無 | 主要な動画配信サービスで視聴可能 |
「秋のソナタ」の映画情報について、上記の一覧表にまとめてみました。
●「秋のソナタ」のキャスト
役名 | 俳優 | 役のイメージ | イングリッド・バーグマンの役との関係 |
---|---|---|---|
シャルロッテ | イングリッド・バーグマン | 世界的に有名なピアニストで、自己中心的でキャリアに専念するあまり、家族との関係を疎かにしてきた女性。 | エヴァの母親であり、長年疎遠だったが、再会を機に複雑な母娘関係が浮き彫りになる。 |
エヴァ | リヴ・ウルマン | 内向的で感受性豊かな女性。牧師の妻として平穏に暮らすが、母親への愛情と憎しみの狭間で葛藤している。 | シャルロッテの娘であり、母親との再会を通じて、抑圧されていた感情が表面化する。 |
ヘレナ | レナ・ナイマン | 重い病を患い、身体的・精神的に苦しむ女性。家族からの愛情を求めつつも、孤独を感じている。 | シャルロッテの次女であり、エヴァの妹。母親からの無関心に深く傷ついている。 |
「秋のソナタ」のキャストについて、上記の一覧表にまとめてみました。
これらのキャストが、「秋のソナタ」の中でさまざまな人間ドラマをなしています。
●「秋のソナタ」のあらすじは?
世界的に有名なピアニスト、シャルロッテは、長年疎遠だった娘エヴァからの招待を受け、ノルウェーの田舎町にあるエヴァの家を訪れる。
エヴァは牧師の夫ヴィクトルと暮らしており、家には重病を患う妹ヘレナも同居していた。
母娘は7年ぶりの再会を喜ぶが、次第に過去の確執や未解決の感情が表面化する。
エヴァは幼少期からの母親の無関心や愛情不足に対する不満を吐露し、シャルロッテも自身の選択や生き方を見つめ直すことになる。
二人の対話は深夜まで続き、互いの心の傷が明らかになるが、完全な和解には至らない。
翌朝、シャルロッテは早々に家を後にし、エヴァは母への手紙を書き始める。
●「秋のソナタ」の見どころは
本作は、母と娘の深い心理的葛藤を描いた人間ドラマであり、イングリッド・バーグマンとリヴ・ウルマンの迫真の演技が最大の見どころです。
特に、二人が感情をぶつけ合うシーンは圧巻で、観る者の心を強く揺さぶります。
また、イングマール・ベルイマン監督ならではの緻密な演出と、美しい映像美も魅力の一つです。
第3位:【1944年】ガス燈
●「ガス燈」の映画情報
日本語タイトル | ガス燈 |
---|---|
原題 | Gaslight |
上映年 | 1944年 |
配給映画会社 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM) |
監督 | ジョージ・キューカー |
映画音楽 | ブロニスラウ・ケイパー |
映画音楽のイメージ | クラシックなオーケストレーションを基調とし、緊張感と不安を煽る旋律が全編を通じて流れる。特に主人公の心理状態を反映した繊細なピアノのフレーズや、サスペンスフルなシーンでの重厚なストリングスが印象的で、物語のミステリアスな雰囲気を一層高めている。 |
主要ロケ地 | アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスのMGMスタジオ内セット |
DVD販売の有無 | 有り |
動画配信の有無 | 有り(Amazonプライム・ビデオ、Netflixなど) |
「ガス燈」の映画情報について、上記の一覧表にまとめてみました。
●「ガス燈」のキャスト
役名 | 俳優 | 役のイメージ | イングリッド・バーグマンの役との関係 |
---|
「ガス燈」のキャストについて、上記の一覧表にまとめてみました。
これらのキャストが、「ガス燈」の中でさまざまな人間ドラマをなしています。
●「ガス燈」のあらすじは?
1875年のロンドン。
若き女性ポーラ・アルクィスト(イングリッド・バーグマン)は、叔母であり有名な歌手であったアリス・アルクィストの謎の死後、イタリアへ留学する。
そこで出会った魅力的な作曲家グレゴリー・アントン(シャルル・ボワイエ)と恋に落ち、結婚してロンドンの叔母の家に戻る。
しかし、結婚生活が始まると、ポーラは次第に物忘れや奇妙な出来事に悩まされるようになる。
家のガス燈が勝手に暗くなったり、天井裏から謎の足音が聞こえたりする中、夫のグレゴリーはポーラの精神状態を疑い、彼女を孤立させていく。
そんな中、警察官ブライアン・キャメロン(ジョゼフ・コットン)は、ポーラの異変に気付き、彼女を救おうと行動を起こす。
果たして、ポーラは自身の正気を取り戻し、夫の陰謀を暴くことができるのか。
●「ガス燈」の見どころは
本作は、心理的サスペンスの傑作として知られ、イングリッド・バーグマンの繊細な演技が光る。
夫による巧妙な精神的虐待と、それに立ち向かう妻の姿が緊張感を持って描かれている。
特に、ガス燈の明かりが不気味に揺らぐシーンや、天井裏からの足音など、視覚と聴覚を巧みに使った演出が観客を引き込む。
また、アンジェラ・ランズベリーの映画デビュー作としても注目される。
第4位:【1946年】汚名
●「汚名」の映画情報
日本語タイトル | 汚名 |
---|---|
原題 | Notorious |
上映年 | 1946年 |
配給映画会社 | RKOラジオ映画 |
監督 | アルフレッド・ヒッチコック |
映画音楽 | ロイ・ウェッブ |
映画音楽のイメージ | ロイ・ウェッブによる音楽は、緊張感とロマンスを巧みに織り交ぜ、物語のサスペンスフルな雰囲気を高めています。特に、主人公たちの感情の揺れ動きを繊細に表現し、観客を物語に引き込む効果を持っています。 |
主要ロケ地 | カリフォルニア州ロサンゼルス、フロリダ州マイアミ、リオデジャネイロ(ブラジル) |
DVD販売の有無 | 有り |
動画配信の有無 | UNEXTなどで配信中 |
「汚名」の映画情報について、上記の一覧表にまとめてみました。
●「汚名」のキャスト
役名 | 俳優 | 役のイメージ | イングリッド・バーグマンの役との関係 |
---|---|---|---|
アリシア・ハバーマン | イングリッド・バーグマン | 父親がナチスのスパイであったため、世間から非難を受ける女性。強い意志と複雑な感情を持ち合わせ、物語の中心人物として描かれています。 | |
T・R・デヴリン | ケーリー・グラント | FBIエージェントであり、冷静沈着ながらも内に情熱を秘めた人物。アリシアに任務を依頼し、次第に彼女に惹かれていきます。 | アリシアにスパイ活動を依頼し、彼女との間に複雑な感情を抱く。 |
アレクサンダー・セバスチャン | クロード・レインズ | 南米に逃れたナチスの一員であり、上流階級の紳士として振る舞う。アリシアに好意を寄せ、彼女を妻に迎えます。 | アリシアの標的であり、彼女と結婚するが、彼女の真の目的を知らない。 |
「汚名」のキャストについて、上記の一覧表にまとめてみました。
これらのキャストが、「汚名」の中でさまざまな人間ドラマをなしています。
●「汚名」のあらすじは?
第二次世界大戦後、父親がナチスのスパイとして有罪判決を受けたアリシア・ハバーマン(イングリッド・バーグマン)は、世間からの非難に晒されていた。
そんな彼女に、FBIエージェントのT・R・デヴリン(ケーリー・グラント)が接触し、南米に逃れたナチス残党の調査協力を依頼する。
デヴリンとアリシアはリオデジャネイロで行動を共にし、次第に惹かれ合うが、任務のためアリシアはナチスのリーダーであるアレクサンダー・セバスチャン(クロード・レインズ)に接近することになる。
セバスチャンはアリシアに好意を抱き、二人は結婚。
しかし、アリシアがスパイであることがセバスチャンに露見し、彼女は命の危険に晒される。
デヴリンはアリシアへの愛を再認識し、彼女を救出するためにセバスチャンの屋敷に乗り込む。
二人は危機一髪で脱出に成功し、愛を確かめ合うのだった。
●「汚名」の見どころは
『汚名』は、ヒッチコック監督ならではの緊張感溢れるサスペンスと、深い人間ドラマが融合した作品です。
特に、アリシアとデヴリンの複雑な関係性や、セバスチャンの母親との対立が物語に厚みを加えています。
また、当時の検閲を巧みに回避した長尺のキスシーンは映画史に残る名場面として知られています。
第6位:【1954年】麗しのサブリナ
イングリッド・バーグマンに関するQ&Å
- カサブランカのヒロインは誰ですか?
- イングリッド・バーグマンの共演男優は誰ですか?
- イングリッド・バーグマンの遺作は?
- イングリッド・バーグマンは現在何歳ですか?
- イングリッド・バーグマンの娘は?
「イングリッド・バーグマン」のQAついて、上記にまとめました。
以下に具体的に質問の回答をします。
カサブランカのヒロインは誰ですか?
映画『カサブランカ』(1942年)のヒロインは、イングリッド・バーグマンが演じたイルザ・ラズロ(Ilsa Lund)です。
イルザは、主人公リック・ブレイン(ハンフリー・ボガート)との過去の恋愛と、現在の夫であるヴィクトル・ラズロ(ポール・ヘンリード)との義務との間で葛藤する役柄です。
イルザの気品と内面的な複雑さを、バーグマンは繊細に表現しました。
この役によって彼女は国際的な名声を確立し、『カサブランカ』は映画史に残る名作として称賛されています。
イングリッド・バーグマンの共演男優は誰ですか?
イングリッド・バーグマンは多くの著名な男優と共演しています。
特に『カサブランカ』で共演したハンフリー・ボガートが有名です。
その他には、ケーリー・グラント(『汚名』)、スペンサー・トレイシー(『ドクター・ジェキルとミスター・ハイド』)、グレゴリー・ペック(『白い恐怖』)、チャールズ・ボワイエ(『ガス燈』)などが挙げられます。
これらの俳優たちと織りなす演技の相乗効果が、バーグマンの映画を時代を超えて愛される作品にしています。
イングリッド・バーグマンの遺作は?
イングリッド・バーグマンの遺作は、1982年のテレビ映画『ゴールデン・ポンド』(Golden Pond)です。
この作品で彼女はイギリスの首相ウィンストン・チャーチルの母であるジェニー・ジェロームを演じました。
この作品は彼女の繊細な演技力を再び世に知らしめるものとなり、エミー賞を受賞しています。
病を抱えながらも撮影に挑んだバーグマンの姿勢は、多くのファンの心を打ちました。
イングリッド・バーグマンは現在何歳ですか?
イングリッド・バーグマンは1915年8月29日に生まれ、1982年8月29日に67歳で亡くなりました。
現在(2024年時点)で存命であれば、109歳になります。
その豊かな演技と映画界への貢献は、時を経ても色あせることなく語り継がれています。
イングリッド・バーグマンの娘は?
イングリッド・バーグマンには3人の娘がおり、特に有名なのがイザベラ・ロッセリーニです。
彼女は1952年に生まれ、女優・モデルとして活躍し、『ブルーベルベット』などの作品で知られています。
また、長女ピア・リンドストロームはジャーナリストとして成功を収め、もう一人の娘イゾッタ・イングリッド・ロッセリーニは学者として活動しています。
それぞれの分野で活躍する娘たちが、バーグマンの遺産を受け継いでいます。
まとめ:イングリッド・バーグマンの懐かしい映画を見てみませんか
イングリッド・バーグマンが出演した映画は、どれも彼女の才能と魅力を存分に感じられる名作ばかりです。
『オリエント急行殺人事件』では助演女優賞を獲得し、『ガス燈』では主演女優賞を受賞するなど、彼女のキャリアは輝かしい功績で彩られています。
また、アルフレッド・ヒッチコック監督とのコラボレーション作『汚名』や、心理描写が際立つ『秋のソナタ』も必見の作品です。
時代を超えて愛されるバーグマンの映画は、観る人に深い感動を与えてくれるでしょう。
ぜひ、本記事を参考に、彼女の名作をじっくり堪能してみてください。
バーグマンの演技が紡ぎ出す物語の世界は、あなたに忘れられない映画体験を届けてくれるはずです。